注文住宅でバリアフリーを実現するうえで注意すべきこと

公開日:2024/08/15  

バリアフリー

注文住宅を建てる際、バリアフリーの設計は非常に重要なポイントです。高齢者や身体に不自由がある方のみならず、将来的な生活の利便性を考慮した住宅設計は、住む人すべてに快適な生活環境を提供します。しかし、バリアフリーの家を設計するには、特有の課題や注意点が存在するため、この記事で詳しく解説します。

バリアフリーの基本要素を理解する

バリアフリー住宅を設計するには、まず基本的な要素を理解することが重要です。以下では、バリアフリー設計に欠かせない基本的な要素を紹介します。

段差の解消

家の中や玄関、庭への出入り口など、段差は移動の障害となりやすい場所です。スロープの設置や、フラットな床面を採用することで、移動のしやすさが向上します。特に玄関は、外から室内へのアクセスがスムーズに行えるように、段差をなくすかスロープを設置することが求められます。

また、室内の床も段差がないフラットな設計にすることで、転倒リスクを減少させることが可能です。

広い通路とドア幅

車椅子や歩行器を使用する方にとって、通路やドアの幅が十分に広いことは重要です。廊下やドア幅を広めに設計することで、移動がスムーズになります。通路は最低でも90cm以上、ドアの幅は80cm以上が推奨されています。

また、ドアは引き戸やスライドドアにすることで、開閉の際にスペースを取らず、より一層使いやすくなります。

手すりの設置

浴室やトイレなど、転倒のリスクが高い場所には、手すりを設置することが推奨されます。手すりの位置や高さにも配慮し、使いやすいように設置することが重要です。特に浴室では、浴槽の出入りやシャワーを使用する際にバランスを保つために手すりが必要です。

トイレでは、立ち上がる際のサポートとして手すりを設置することで、自立を支援します。

バリアフリー設計の具体例とその利点

次に、具体的なバリアフリー設計の例と、その利点について解説します。これらの事例を参考にすることで、より実用的で快適なバリアフリー住宅を目指すことができます。

オープンキッチンの導入

オープンキッチンは、車椅子でも使いやすい設計が可能です。シンクや調理台の高さを調整したり、下部に空間を設けることで、座ったままでも調理がしやすくなります。さらに、動線が確保されているため、車椅子での移動がスムーズになり、調理中のストレスが軽減されます。

オープンキッチンの導入により、家族や友人とのコミュニケーションも取りやすくなり、楽しい料理時間を過ごすことができます。

フラットフロア

家全体の床をフラットにすることで、車椅子や歩行器を使用する方がスムーズに移動できます。特に、部屋間の移動や玄関、バスルームなどの段差を無くすことが重要です。また、フラットフロアは、転倒のリスクを減らし、高齢者や障がい者だけでなく、子どもやペットにも安全な環境を提供します。

さらに、清掃もしやすくなり、日々の生活が快適になります。

センサーライトの活用

夜間や暗い場所での移動をサポートするために、センサーライトを設置することも有効です。自動で点灯する照明は、転倒のリスクを減らし、安全性を向上させます。特に、玄関や廊下、階段など、つまずきやすい場所にセンサーライトを配置することで、夜間の移動が安心して行えるようになります。

また、省エネルギーにも繋がり、環境に優しい生活を実現できます。

バリアフリー住宅を設計する際の注意点

最後に、バリアフリー住宅を設計する際に注意すべきポイントについて解説します。これらの点を押さえることで、より安全で快適な住環境を実現することができます。

将来のニーズを考慮する

現在の状況だけでなく、将来の生活の変化にも対応できるように設計することが大切です。例えば、家族構成の変化や、年齢を重ねたときの身体能力の低下を見越した設計が求められます。

玄関や廊下の幅を広く設けることで、将来的に車椅子の利用が必要になった場合でもスムーズに移動できるようにすることが可能です。また、段差を無くすことで転倒リスクを減らし、高齢者や体の不自由な方にとって安全な環境を提供します。

専門家の意見を取り入れる

バリアフリー設計には専門的な知識が必要です。建築士や福祉用具の専門家など、専門家の意見を取り入れることで、より実用的で安全な住宅を実現します。例えば、手すりの設置場所や高さ、スロープの角度など、細かな部分に関するアドバイスを専門家から得ることができます。

また、適切な福祉用具の選定や設置も、専門家のアドバイスが不可欠です。

使い勝手とデザインの両立

バリアフリー設計は機能性だけでなく、デザイン性も考慮することが重要です。住む人が快適で、見た目にも満足できる住宅を目指すためには、デザインと機能のバランスを考えた設計が求められます。

例えば、無機質な手すりやスロープを避け、インテリアに調和するデザインを採用することで、住宅全体の美観を損なわないようにすることが可能です。また、バリアフリーの要素を取り入れつつ、現代的なデザインを追求することで、家族全員が心地よく暮らせる住まいを提供します。

まとめ

バリアフリー住宅は、すべての住人にとって快適で安全な生活を提供するための重要な要素です。段差の解消や手すりの設置、広い通路といった基本要素を押さえつつ、具体的な設計例を参考にすることで、理想的なバリアフリー住宅を実現することができます。

将来のニーズを見越した設計や、専門家の意見を取り入れることも忘れずに、デザイン性と機能性を兼ね備えた住宅を目指しましょう。

 

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