注文住宅の契約で失敗しないために知っておきたい注意点

公開日:2025/10/15  

注文住宅の契約

注文住宅は自由度が高く、家族の理想をかたちにできる魅力があります。しかし、契約時の確認不足が、追加費用や工期の遅れといった思わぬトラブルを招くことも少なくありません。安心して家づくりを進めるには、重要なチェックポイントを押さえておくことが大切です。本記事では、契約時に注意したい点を紹介します。

注文住宅の契約でよくあるトラブルと避けるための工夫

注文住宅を建てる際には、思わぬトラブルが起きることもあります。安心して家づくりを進めるには、起こりやすい問題点と防ぐための工夫を知っておくことが大切です。

引き渡し日が遅れるケース

住宅の完成や引き渡しが、工事の遅れで後ろ倒しとなり、仮住まいの費用が増えてしまうケースがあります。このような事態に備えるには、契約書に遅延損害金の規定が盛り込まれているかを確認することが欠かせません。

さらに、引き渡し時期を予定ぎりぎりに設定せず、余裕のある工期を意識してスケジュールを立てましょう。

仕様変更や追加工事での問題

工事が始まってから設備の仕様変更などを頼むと、費用や工程に影響が出てトラブルになる場合があります。変更を依頼する際は、追加でかかる金額を必ず確認しておくことが大切です。

さらに、工事の進行に支障が出ないかも含めて、口頭のやりとりだけにせず、必ず書面で取り交わしておけば安心につながります。

ローン特約に関する注意点

ローン特約を設けていても、金融機関名が契約書に記載されていないと金利の高い銀行なら審査が通るとされ、契約解除が認められない場合があります。こうした事態を避けるために、契約書には利用予定の金融機関名や融資額、ローン特約の期限などが明確に記されているかをしっかり確認する必要があります。

注文住宅の仮契約で注意しておきたいポイント

注文住宅を建てる際には、本契約を結ぶ前に仮契約を行うことが一般的です。ここでは仮契約に進むときに意識しておきたい注意点をまとめます。

仮契約の概要と申込金の取り扱い

仮契約は施工会社と本契約を交わす前の申し込みのような段階であり、法律的な効力は持ちません。この時点であれば解約も可能ですが、5万〜10万円ほどの申込金を支払うケースが多く見られます。

本契約まで進めば建築費用に充当されますが、途中で解約すると返金されない場合もあるため、申込金の取り扱いは事前に必ず確認する必要があります。

仮契約前にチェックしておきたいこと

仮契約を行う前には、建築プランや見積書の内容を十分に確認することが重要です。土地条件に合ったプランになっているか、見積書に疑問点や不安な点が残っていないかをしっかり見ておきましょう。

さらに、キャンセル時の取り決めも理解しておけば安心です。複数の施工会社を比べて検討し、最終的に任せられる会社を選ぶことが望ましいといえます。

注文住宅の本契約で押さえておきたいこと

注文住宅を建てる際に交わす本契約は、工事や費用を正式に定める大切な手続きです。ここでは本契約でとくに気をつけたい重要なポイントをまとめます。

工事日程をしっかり確認する

工事の日程については、作業を始める着工日、家が仕上がる完成日、住宅の引き渡し日が明記されているかを見ておきましょう。工事の流れを示す工程表などと見比べながら、どの工事をいつまでに行うのかをひとつずつ確認していくことが必要です。

支払いの流れと融資を確認する

注文住宅の工事費用は一括払いではなく、多くの場合3~4回に分けて支払います。一般的には、契約時に支払う着手金、着工前や上棟時に支払う中間金、完成後の残代金という流れになります。

住宅ローンを利用するならつなぎ融資が必要になるため、金融機関とも調整しながら支払いに問題が出ないかを事前に確認しておきましょう。

ローン特約の条件を必ず確認する

注文住宅で設けられるローン特約は、住宅ローンを申し込んでも希望額の一部や全額が承認されなかった場合に契約を解除できるようにする取り決めです。この場合は、着手金からすでにかかった費用を除いた金額が施主に返金される形になります。

契約書には利用予定の金融機関や融資額、ローン特約の期限が記載されているか必ず確認してください。

契約解除と違約金を理解する

建築工事請負契約は法的な拘束力をもつため、契約後にキャンセルをすると違約金を支払うことになります。ただし、解約する時期によって違約金の額が変わる場合があるので、契約書にどのように記されているか事前に確認しておきましょう。

保証とアフターサービスを確認する

注文住宅では施工会社に10年以上の保証をつけることが義務となっています。そのため、保証内容や範囲、アフターサービスの内容を細かく見ておくことが欠かせません。

さらに、自然災害などで工事を中断せざるを得ない場合の取り決めも契約前に確認しておくと安心です。

まとめ

注文住宅の契約は、仮契約と本契約の二段階にわかれており、それぞれに注意すべきポイントがあります。工事の遅れや費用の追加といったトラブルは、契約書の内容を細かく確認していれば未然に防げるケースが少なくありません。仮契約ではプランや見積書の内容、申込金の取り扱いを把握し、本契約では工期や支払い方法、ローン特約、保証内容を確認することが重要です。安心して家づくりを進めるために、契約前に疑問点を解消しておきましょう。

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